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[黒歴史]昔書いてた小説的なあれ(途中まで) 題名:クロワッサン

彼女の記憶。

幼少時代は無く、最初の記憶は和室の重い布団の中だった。

体がだるく、硬直したように動けないでいた。

隣で椅子に腰掛け虚ろな目で誰かが私を見ている。これが彼女の記憶の始まりであった。

彼女の両親は記憶にはおらず、重い布団の中にいる時から祖母の娘だった。


「涼ちゃん、今日は雨が降りそうだから傘を持ちなさい」

朝になると祖母は毎日そんな事を言う。

「涼ちゃん、一見晴れてるからって疑わずにいるのは馬鹿のする事だよ。涼ちゃんは頭が切れる子だからわかるよね?」

祖母が好き好んでクマよけのベルの様に何度も何度も鳴らしている涼ちゃんと言うのは彼女の名前だそうだ。

記憶の始まり、目が覚めた時にはそう呼ばれていたので彼女は自分が涼ちゃんである事を受け止めていた。

「涼ちゃん、あの青い傘を持って行きなさい。学校に、この前買った青い傘を持ってきなさい」

1週間前、祖母が勝手に買ってきた青い傘のことである

「あの青は私を飲み込もうとしているわ。あの傘を持っていくと私は青い光と闇の狭間の世界の中、海とも湖とも違う青の世界に飲み込まれるわ。だから持っていけなの」

「そう、なら仕方ないわね。涼ちゃんが言うのだもの」

誰が聞いてもおかしな事を言っているのは明確だが、彼女の祖母は心の底から納得しているようだった。

「それより、今日のお弁当はいつもどおりクロワッサン2つにしておいたから」

彼女は高校の昼休みにはクロワッサンを必ず2つ食べる。これは3年になった今でもずっと続いている

「ココアはちゃんと低脂肪乳で入れてくれた?」

「大丈夫。今日は低脂肪にしておいたから」

涼ちゃんは年頃の女の子、ダイエットの1つぐらいする。祖母はそう思っていたが、実際は違った。

低脂肪のココアを知らずに飲んだ昨日の昼、彼女は病に落ちた。吐き気が止まらず、高校を早退し、日が暮れるその時まで公園で夜を追っていた。

家に帰るのが遅れた理由を祖母は聞かなかったが、頭で原因を異性に置いたのだった。

「それじゃあ、いってくるわ」

彼女はコツコツと靴を鳴らし玄関を後にした。

高校は目と耳ほど近く、歩いて10分あれば着いてしまったが、高校での退屈な時間が彼女を隠してしまうのは変わりなかった。

彼女は退屈な話をただ見つめていた。ノートは書いていたが夢中にはならず、飽きたように穴を書いていた。

そんな彼女を女は根暗なやつ、変な人、奇妙で話しにくいと思っていたが、男はそうではなかった。

その色素が薄い肌、家カラスの様な黒々としてオリーブ油の様なツヤのある髪の毛、数字の10の様に整った顔、彼女が街で歩けば皆振り返り、壁に寄りかかって空を仰げばマネキンと間違えるほどであった。

男は彼女に好まれようと口を回すが、彼女にとってその話は遠くの木が風に揺らされ擦れあっている音の様に思えた。

一度彼女がクラスメイトの男に「涼さんはいっつもクロワッサンだね。好きなの?」と聞かれた事があった。

彼女はクロワッサンの真ん中を指でちぎり、その5ミリ隣もちぎって、10円玉ほどの大きさのクロワッサンの千切りを両手に持ち差し出した。

「食べていいわ。その代わり左のから食べて。右は味が強いから、私は左から食べるの」

その男には意味が分からず、食べても味の濃さなど少しも違いがなく思えた。

彼の言葉が出る前に彼女はココアの水筒に手をつけていた。

「これどっちから食べても同じじゃない?」

男は冗談混じりに言った。男には本当に彼女に味がわかるとは思えず、ピエロのように人をからかっているものと思えて仕方なかった。

「そう、あなたには解らないのね。つまらない」

それが男と彼女が話した最後だった。

今日の昼も鳩がついばむ様にパンを千切り口に放っていた。表情一つ変えずただ流し込む様に無感情で無表情だったが、彼女は今日のクロワッサンの味を評価していた。

パンを買う店はいつも同じで、祖母が4丁目の商店街で魚を買うとき、若い娘が作っているパン屋に寄っていた。

祖母はその娘を見るたび「涼ちゃんもあなた見たいになってくれればいいのにねぇ」と尾をつけ話している。

祖母は涼より遅く帰ってきて、帰るたびにパン屋の娘の話をした。

「あの子は純粋でいい子だ」「あの子は優しいいい子だ」

涼は一度も会ったことが無いが、いい子とは思わなかった。

毎日クロワッサンを食べると涼には味の変化、ベイカーの感情や変化を感じる時がある。

涼が祖母に「あの子は優しい子だ」と聞かされた日のパンは味が濃く、彼女はなんだか嫌な気分になっていた。

何か見えないものがクロワッサンを侵食して、味を奇妙にしている。そう思っていた。

実際、彼女達は知らないが、パン屋の娘は恋をしていた。恋と聞くと皆、朝露が日に照らされて光を散乱させるように、キラキラしたものを思い浮かべるがオーラはどす黒かった。

他の人には分からないが、涼にはそれがわかった。ホタルイカの様に変化するそのクロワッサンを涼は好んで食べていた。

家に帰ると祖母は奇妙な話をした。

「涼ちゃん、今日もあの店でクロワッサンを買ったんだけど、明日からは少し店を閉めるそうなんだ。涼ちゃんあそこのクロワッサン好きだから困ったねぇ。」

祖母は何があったのか分からない顔をしていたが、60秒後には夕飯の支度に戻っていた。

涼はなんだか変な気分だった。頭の中にも変な言葉が渦巻いて、このクロワッサンから避けろと言う言葉を聞いていた。

「クロワッサン、貰ってくね」

「良いけど、それ明日の昼ご飯よ?」

祖母が言い終わる前に紙袋は涼と消えていた。


パン屋の娘が店先の売れ残ったパンを片付けているとき、黒の野良猫がまとわりついてきた。

「聞いてくれるか?私の話。」

救世主を追うキリシタンの様に、罪を懺悔する羊のように、彼女は言った。

「今日で君に餌をあげることも出来なくなるんだ。何故かって?今日で私は旅に出るよ。どこか遠くの町に行って、人に紛れるんだ。紛れてしまえばどうってことはない。私の罪も人の罪の中に消えていくさ。寺で頭を丸めるのもいいかもしれない。」

彼女の言葉は猫に当たって抜けていくだけで、扁桃模様の水晶が彼女を写していた。

「私がどんな罪を犯したかって?実際に罪を犯したわけじゃないんだ。世間的にどうしてもいけないことだと思のさ。」

もどかしい話だが、猫にはどうってことはない、ただ餌を望むだけの存在。

「猫のあんたに話しても無駄だろうがねぇ、私は恋をしたんだよ」

その時彼女はもう1つの生き物を見つけた。

「あら、今日はもう店仕舞いだよ。って言っても明日からはもう開く予定もないけどねぇ」

彼女は言い終えた時にふと気づいた。夕暮れ間近のセミが静かな低音を奏でる時間、初老の女が良く話していた涼という女の子に似ていると。

「この店、閉まっちゃうのね、残念だわ。」

涼は少し残念そうに、しかし顔色も表情もガラスの仮面をしてるように無かった。

「へぇ、あんたが涼って子だろ?毎日クロワッサンばっか食べてる、あのクロワッサンは私の自信作なんだよ」

涼は頷き、そんな事はわかってると言う顔をしていたが、言葉は違っていた。

「あのクロワッサンは味がマチマチで、安定してないわ」

涼がそんな事を言ったが、パン屋は動じずに当たり前だと言う顔をした。

「そりゃぁ、女だからな、月に一度は濃い味になったりするもんだよ」

パン屋はそんな事を言ったが、涼は首を横に振った。

「そんな事より、あなたが猫に言おうとしていたこと教えてよ。せめてあなたが店を閉める理由が知りたいわ」

パン屋は深く考えていた。実際は頭で整理されている事だが、言うべきか迷っていた。

すると涼は「クロワッサンの味が変わるのもそういう理由なんでしょ」と付け足す

「ほぉ、わかってたのかい。あのパンはねぇ、私の手紙だったんだよ。文字すら書かず、誰にも読まれないように気持ちを乗せて焼いてたんだよ。誰がわかるワケでもないけど。ほら、女々しい男が振られた女の住所もわからないのに書くラブレターみたいなものさ」

そう言ってパン屋は笑ってみせた。

「だから言えないんだよ、まぁ、あんたがそれを読めるなら別だがなぁ」

パン屋は宝箱の中にビー玉を隠した少年のようなちょっと引きずった笑顔を見せた。

「そう、それは残念ね。」

「わかってくれたかい」

涼が
こんにちは101です
前に小説かきてーって思って書いたんですが、微妙でした
そもそも本が嫌いで文章の書き方わからないし、国語万年最下位だからさw

でもせっかくだから投稿しました

では
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retoamano

Author:retoamano
101(れと・あまのじゃく)と申します実況者です。
自分の動画のマイリス貼っときます。↓
http://www.nicovideo.jp/mylist/29669460

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